ヤマシタ サチコ   YAMASHITA SACHIKO
  山下 幸子
   所属   淑徳大学  総合福祉学部 社会福祉学科
    淑徳大学大学院  総合福祉研究科 社会福祉学専攻
   職種   教授
発表年月日 2009/10/11
発表テーマ 障害者介助と資格に関する一考察
発表学会名 日本社会福祉学会第57回全国大会
学会区分 全国学会
単独共同区分 単独
開催地名 法政大学
概要 介護福祉士等の資格取得は介助労働をするための要件とみなされ、また専門職としての質を担保するものと考えられている。介助の質の高さの判断材料に資格の有無が用いられがちだが、その結びつきは自明なのか。また日常的に介助を受けながら暮らす障害者にとって、介助者の資格の有無は、その生活にどのような影響を及ぼすのだろうか。こうした問題意識に即して、今般の介護福祉士制度改正の動向を確認するとともに、障害当事者への半構造化インタビューを行い、そこからの知見を明らかにした。
インタビュー調査の結果から以下の結論を導いた。介護技術は汎用性のある、誰にでも適用可能なものだとは言い切れない。障害者と介助者との相互作用のなかから“その人に応じた専門性”が作り上げられるのではないか。介護労働の社会的評価を上げ、報酬を上げて介助者の生活を安定させるのは、障害者の生活の安定に不可欠だ。しかし、その条件に資格の有無が問われるのは再考を要すると考える。