スズキ オリエ   SUZUKI ORIE
  鈴木 織恵
   所属   淑徳大学  人文学部 歴史学科
   職種   准教授
発表年月日 2009/03
発表テーマ 古代における戦場の性暴力について―『将門記』を中心に―
発表学会名 2008年度総合女性史研究会大会
学会区分 研究会・シンポジウム等
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
開催地名 (於立教大学)
概要 古代の戦場で起こる性暴力がいつから開始されるのか不明であることを指摘し、「戦場であれば性暴力が起こるのは当然」とする言説から一端離れて、歴史的経過を確認することの重要性について指摘した。『日本書紀』では女性の従軍例が4例みられるが、国内のレイプ例はない。8世紀になると男性が兵士として徴発される制度となり、女性が戦場に従軍することはなくなるが、藤原仲麻呂の乱では殺害された妻たちがレイプをされた記事は『続日本紀』はない。この時期の編纂者に戦時性暴力の認識がなかったが、『将門記』には、女性がレイプされる記事があることから、『将門記』が成立した11世紀前半に性暴力を受けた記述がある、また性暴力から守らなければならないという認識が生まれたことを指摘した。