教員情報 |
ヤマシタ サチコ
YAMASHITA SACHIKO 山下 幸子 所属 淑徳大学 総合福祉学部 社会福祉学科 淑徳大学大学院 総合福祉研究科 社会福祉学専攻 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2006/03 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 【雑誌論文】介護と介助、そして障害問題の捉え方 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『淑徳大学総合福祉学部研究紀要』 |
巻・号・頁 | (第40号),21-38頁 |
概要 | 本稿は、介護福祉に関する先行研究から、介護者と被介護者との関係性についての研究成果をまとめ、さらに障害当事者運動の知見から介助関係および障害問題の捉え方を整理することを目的とする。本研究から、現在の介護福祉論の課題を3点提示した。1点目に介護福祉論における被介護者の視点が不在であること、2点目に介護関係が「対等」であることが望ましいとしているにもかかわらず、介護場面での主体-客体関係が固定されていること、3点目に解除者と被介護者との相互作用を詳細に論じていないことである。これらの課題をまとめたうえで、障害当事者による自立生活運動や障害学の概観を行った。自立生活運動と障害学の知見は、従来の障害者処遇に対する視点の転換を図るものであった。自立生活運動が「介助関係における主体の位置づけをめぐる逆転」を目指し、障害学は障害問題の本質を障害のある身体から障害を取り巻く社会のありようへとシフトするといった、「障害研究の社会の主題化」という途を開いた。これらの視点の意義については、介護福祉論においても十分に考察されるべきであると考える。 |