教員情報 |
ヤマシタ サチコ
YAMASHITA SACHIKO 山下 幸子 所属 淑徳大学 総合福祉学部 社会福祉学科 淑徳大学大学院 総合福祉研究科 社会福祉学専攻 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/03 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 【雑誌論文】障害者介助と資格に関する一考察 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『淑徳大学総合福祉学部研究紀要』 |
巻・号・頁 | (第44号) |
概要 | 資格取得は介助労働に就くための要件とみなされ、また専門職としての質を担保するものと考えられている。日常的に介助を受けながら暮らす障害者にとって、介助者の資格の有無は、その生活にどのような影響を及ぼすのだろうか。本論文は、このことを考えるにあたり、現在の介助に関する資格制度の動向を確認し、そこから浮かび上がる課題を整理する。そして、現在の資格制度のあり方を地域での自立生活を送る障害当事者の視点から考える。4名の身体に障害のある当事者へのインタビュー調査を行い、そこから得た知見を明らかにする。 研究の結果、介助の質は障害者と介助者との関係性をいかに築くかという点に大きく依っており、必ずしも有資格者であることが「良い介助者」とは言えないことが明らかになった。インタビュー調査から浮かび上がるのは、長い時間を要して障害者と関係を作りながら、その人の意思や介助方法を身につけていくことの重要性であり、それが介助の質を決定するということだった。標準化された資格教育では、極めて個別性の高い障害者の介助に対応しきれないことからも、介助現場の実態には必ずしも沿わないと言える。 |