教員情報 |
ヨシダ マサヒロ
吉田 昌弘 所属 淑徳大学 教育学部 こども教育学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/10 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 森有礼文相における「学政」・「教育」と教師・家庭 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 富山国際大学子ども育成学部紀要 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 9(1) |
概要 | 森有礼文部大臣が行った演説における、教育と関わって父母や家庭について論ずる際の論理を整理検討した。権利義務論の位相では、父兄はその子弟を「学に就かしむるの任」を国家に対して有するとともに、一方で、子弟の教育についての「自由」を有することを認めていた。また、社会的位相においては、事実として家庭で「教育」が行われることをとらえ、それを指して「家庭ノ教育」という言葉を用いている。
森文相の教師観は、権利義務論の位相において、国家事業の一端を担うという国家—教師関係と、「他人の子弟を引受けて」教育するという父兄—教師関係の両方の論理を含んでいた。社会的な位相では、そもそも学校で行う教育は「父母ノ心ヲ体シテ」行うものであり、「教育ノ恩」は主として学校ではなく「父母」に対して感じさせるべきであると述べており、すなわち、教育を行う関係として、むしろ父母と子どもの関係を基礎にして、学校・教師と子どもの関係を説明する論理を用いていた。 |