教員情報 |
タナカ モトキ
田中 元基 所属 淑徳大学 人文学部 人間科学科 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2024/03 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 20年間にわたる日記に表現された生活空間の変容:認知症の疑われる女性の書いた日記のドキュメント分析 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 質的心理学研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (23),133-154頁 |
著者・共著者 | 田中元基・大橋靖史 |
概要 | 本研究では,家族から認知症を疑われた女性の20年間にわたる日記を対象に,クルト・レヴィンの生活空間を枠組みとしたドキュメント分析を行い,生活空間の変容を描き出した。その結果,日記著者の生活空間には,関係性的要因と時間的要因の変容が見出された。日記著者の生活空間は,一般的な成人の生活空間と考えられる時期(第Ⅰ期)から,次第に領域の境界があいまいになり(第Ⅱ期),関心が現在指向になるとともに,生活空間内での移動範囲が狭まる時期(第Ⅲ期)へ質的に変容していった。生活空間を枠組みにすることによって,加齢的変化や認知症の病的変化といった側面から対象の体験を切り分けて理解するのではなく,個人の体験の全体的な理解が可能になると考えられた。 |