教員情報 |
モモエダ トモコ
Momoeda Tomoko 桃枝 智子 所属 淑徳大学 総合福祉学部 教育福祉学科 淑徳大学大学院 総合福祉研究科 社会福祉学専攻 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/03 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | クラス替えを伴い進級した幼稚園年中児の仲間関係--旧成員との関係継続と新成員との関係生成 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 質的心理学研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 新曜社・日本質的心理学会 |
巻・号・頁 | 20,114-132頁 |
著者・共著者 | 桃枝智子 |
概要 | 本研究はクラス替えを伴い進級した年中児の仲間関係の変容を検討し,子どもにとってのクラス替えの意味を捉えることを目的とした。分析の結果、対象児はクラス替え後、新しいクラスへの所属意識を持ちながらも,隣クラスに所属した旧クラス出身児との関係を一年を通し継続させた。一方で,新しいクラスにおいても,旧クラス出身児との関係を継続しながら,別クラス出身児・新入園児との関係も新たに生成した。11月以降になると,対象児は所属や出身が混合したメンバーと遊ぶ姿も確認された。クラス替え後,新クラス集団での新たな仲間関係の生成,クラス替え前の仲間関係の継続と変容,所属クラス集団を超えた仲間関係の生成といった多様な仲間関係の動きが起きたことが明らかとなった。この背景には,クラス替え後も継続して遊びたいという子どもの希望と,クラス集団の境界を緩やかに捉える保育者の考え方が相互に影響し合い,結果的に子ども達が互いのクラスを行き来し関わり合う,年中2クラス独自の仲間文化が生成したことが考えられた。子どもにとってクラス替えは,能動的に仲間関係を広げる体験となる可能性が示唆された。 |