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教員情報 |
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マツカ マキコ
Matsuka makiko 松家 まきこ 所属 淑徳大学 教育学部 こども教育学科 職種 教授 |
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| 言語種別 | 日本語 |
| 発行・発表の年月 | 2025/09 |
| 形態種別 | 学術論文 |
| 標題 | 子どもによるパネルシアター
―ナラトロジー分析による表現メディアとしての特徴の分析― |
| 執筆形態 | 単著 |
| 掲載誌名 | こども学研究2025 |
| 掲載区分 | 国内 |
| 出版社・発行元 | 大妻女子大学 |
| 担当範囲 | 全文 |
| 概要 | 本研究は、パネルシアターを子ども自身が扱う表現メディアとして位置づけ、そのストーリーメイキングのプロセスを検討することを目的とする。従来、パネルシアターは大人が子どもに演じて見せる教材として研究されてきたが、子どもが主体的に操作する事例の分析は限られている。先行研究では、物語生成の萌芽(内田1986/1994/2023)、想像と経験の相互依存性(ヴィゴツキー1930/2002)、ナラトロジーの理論(プロップ、トドロフ、チャトマン)などが提示されており、やまだようこ(2018)は言語と視覚表現の連動を「ビジュアル・ナラティヴ」として論じている。本研究では、長期的な観察調査のなかから小学6年生の一事例を取り上げ、ナラトロジー分析を行った。その結果、①素材の再利用と意味の転換、②場面構図を意識した配置、③キャラクターの細部による心情表現、④視覚先行と補足的言語の組み合わせ、⑤聞き手との相互作用による展開、というパネルシアター特有の「文法」が抽出された。これらは、子どもが内面のイメージを即興的に外化し、他者との協働を通じて物語を発展させるメディアとしてのパネルシアターの意義を示すものである。 |