教員情報 |
ナカノ マサアキ
中野 正昭 所属 淑徳大学 人文学部 表現学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2022/03 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 「侠客と女剣劇――籠寅興行部と大江美智子一座にみる大衆演劇の興行展開――」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 「移行する大衆演劇~人々の記憶の現像と制度の再建~」論文集 |
出版社・発行元 | 立教大学アジア地域研究所 |
巻・号・頁 | 357-374頁 |
著者・共著者 | 中野正昭 |
概要 | 大正期から昭和期にかけて、山口県下関市を拠点に活動した籠寅興行部は、主に大衆演劇の興行を手掛け、大衆演劇の組織的かつ全国的な興行網を築くと共に、戦時期は情報局の国民演劇運動を背景に大衆演劇の地位向上に貢献した。籠寅興行部を設立した保良浅之助(1883-1975)は、「侠客」の大親分として知られた人物で、ヤクザ稼業を振り出しに、やがて魚介類運搬関連事業を手掛ける籠寅組を興して実業家として成功すると共に、立憲政友会所属の国会議員としても活躍した。侠客から興行師、さらに政治家へ転身した保良は、日本の近代政治と興行における義理人情・暴力・大衆 性の密接な関係を象徴する存在である。本稿では、これまで顧みられることのなかった保良と籠寅興行部を日本近代演劇史の視座から検証した。 |