タナカ ヨウヘイ   TANAKA YOUHEI
  田中 洋平
   所属   淑徳大学  人文学部 歴史学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2024/03
形態種別 学術論文
査読 査読あり
標題 近世の仏教教団における僧侶の法臘規定とその運用
執筆形態 単著
掲載誌名 淑徳大学人文学部研究論集
掲載区分国内
出版社・発行元 淑徳大学人文学部
巻・号・頁 (9),204-216頁
著者・共著者 田中 洋平
概要 本論では、武陽隠士が執筆した『世事見聞録』と盛岡市中央図書館蔵「報恩寺末寺書留」の二つの史料を用いて、近世における僧侶の実態について検討した。『世事見聞録』は、この時代の仏教教団や僧侶の有り様に批判的な記述を含んでいる。同書の内容に関して、どの程度の信憑性と正確性があるのかを明らかにするため、当該期に作成された他の古文書史料と照らし合わせつつ、その成否を明らかにした。曹洞宗教団では、僧階について明確な規定を策定しているものの、武陽隠士が記述しているように、その規定が遵守されていない事例があることを確認した。他方において、規定遵守の程度に関しては、寺格によって差異が生じていることを指摘し、寺院の寺格や僧侶の僧階が多様であることを踏まえたうえで、研究を進めることの必要性について言及した。