チバ ヒロヒコ   CHIBA HIROHIKO
  千葉 浩彦
   所属   淑徳大学  総合福祉学部 実践心理学科
    淑徳大学大学院  総合福祉研究科 心理学専攻
    淑徳大学大学院  総合福祉研究科 社会福祉学専攻
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2015/03
形態種別 学術論文
標題 トラウマを抱えた被害者に対する心理療法 -EMDR療法からの示唆-
執筆形態 単著
掲載誌名 淑徳心理臨床研究
出版社・発行元 淑徳大学大学院総合福祉研究科附属心理臨床センター
巻・号・頁 12,27-33頁
概要 EMDR療法などの技法や視点を整理し、両側性刺激による脱感作を行わない場合でもトラウマ臨床で留意すべき点や利用可能な技法や視点を考察した。
 トラウマ関連症状には、生理的・感情的なレスポンデント反応と、広義のトラウマ関連刺激を避けようとする回避オペラント行動があり、前者の消去は通常のエクスポージャー法のみでは不十分で、後者が継続的で効果的な治療の進行を妨げてしまうので、行動のバランスや治療構造の安定性を確保する全体的なアプローチが必要になる。
 「解離性連続体」という理解や心理教育も有効であり、ポジティブな対処の達成、支援的な人間関係、物語や愛着関係に関するシンボル的などの、資源となる記憶や行動に関する神経回路を活性化することが効果を発揮する。「安全」な状態を感じていて、「責任」の境界がわかっていて、未来の自分につながる「選択」を効果的に行うことができる生き方の支援も重要である。