タナカ ノリヒロ   TANAKA Norihiro
  田中 則広
   所属   淑徳大学  人文学部 表現学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2017/02
形態種別 解説
標題 韓国、パク政権下のメディア干渉が明らかに
執筆形態 単著
掲載誌名 放送研究と調査
掲載区分国内
巻・号・頁 67(2),94-94頁
概要 パク・クネ(朴槿惠)大統領をめぐる一連の疑惑の解明が進む韓国で、新たに青瓦台(大統領府)が政権に批判的なメディアに対し報復を指示したとみられるメモが見つかった。これは、韓国のメディア業界の労組の上部組織である全国言論労働組合が、2016年8月に死去したキム・ヨンハン(金英漢)元青瓦台民情首席秘書官の遺族から入手した業務日誌で、そのなかには、2014年8月、産経新聞のウェブサイトに当時のソウル支局長がパク大統領の男女関係に関するうわさを記事として取り上げ名誉毀損罪に問われた事件について、キム・ギチュン(金淇春)青瓦台秘書室長(当時)が「産経忘れたらだめだ─報復せねば」「リスト作り」「追跡し、処罰するよう情報収集」などと指示したとみられる記載(8月7日のメモ)があった。また、2014年の旅客船沈没事故直後の公共放送KBS新社長の人選の際にも、青瓦台が望む人選ではないとして、当時のKBS理事長の辞任を求めるなど、KBS人事への介入が疑われている。さらに、政府に好意的なメディアには金銭的支援をし、批判的なメディアには報復を指示したという内容も登場するなど、パク政権によるメディア干渉の実態が浮き彫りになった。