教員情報 |
シライ イツコ
SHIRAI ITUKO 白井 伊津子 所属 淑徳大学 総合福祉学部 教育福祉学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/11 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 萬葉後期の譬喩表現 ―直喩の形式― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 東京大学国語国文学会「國語と國文学」 |
巻・号・頁 | 第87巻(第11号),35-50頁 |
概要 | 萬葉前期から後期への譬喩表現の展開について、直喩の形式に即して、その実態を考察した論攷である。すなわち、直喩形式をもつ歌を検討するに、前期において、能喩はモノとそこから抽出される属性として分節的に叙述され、それが本旨と逐語的に対応していたが、後期に至っては、主語と述語による文の叙述性へと置き換わっていくという変化が認められた。そしてその主要な契機としては、仏典や諺などを引喩として使用していく実際があり、加えて「譬喩歌」を部立てとして設ける意識とも連動することを述べた。そうした中で、直喩形式を一首の形式とする「AはBのごとし」といった短歌形式が、同じく譬喩を中心に据える序歌の形式とは異なったものとして、萬葉後期に成立するに至ったのだと位置づけた。 |