教員情報 |
シライ イツコ
SHIRAI ITUKO 白井 伊津子 所属 淑徳大学 総合福祉学部 教育福祉学科 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2012/03 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 古代和歌における懸詞の方法ー音形式に隣接する意味のあり方をめぐってー |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 高岡市万葉歴史館紀要 |
巻・号・頁 | (22),1-12頁 |
概要 | 平安朝の和歌の主要な修辞である懸詞の機能について、『萬葉集』から『古今和歌集』の展開を踏まえつつ考察を行った。結果、『古今和歌集』における景物の事象と人事との譬喩の関係を懸詞が保証するあり方を確認しえた。つまり、音形式を媒介とする意味の相違の上にたって、景物の事象と人事というふたつの文脈が隣接的に成り立たしめられているということ、両者が相互に規定することによってあらたな表現の質を獲得しえているということである。景物の事象の中に眺められ、ことばとして引き出された人事を、ことばの音形式によって確認し、再構成することを可能にした『古今和歌集』の歌には、ことばが事象に輪郭を与えていくことへのたしかな気づきがあると捉えた。 |