ホシノ ヒデキ   HIDEKI HOSHINO
  星野 英樹
   所属   淑徳大学  人文学部 表現学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2015/11
形態種別 学術論文
査読 査読あり
標題 E.M.フォースターの「シレヌスの物語」とジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサの「教授とシレヌス」
                                          — グロテスクで曖昧な人魚たち
執筆形態 単著
掲載誌名 国際経営・・文化研究
出版社・発行元 国際コミュニケーション学会
巻・号・頁 20巻(1号),31-41頁
概要 人魚(マーメイド)、シレヌス、あるいはウンディーヌなどと称される伝説上の半人半獣の海の生き物は、ホメロスの「オデッセイア」を経てヨーロッパの諸地域に伝播し、19世紀にはアンデルセンの「人魚ひめ」を筆頭に、様々な変種を生み出した。「シレヌスの物語」を書いたE.M.フォースターは「彼のシレヌスは普遍的(コズミック)ではなく、人間的(パーソナル)である」と新たな定義を含む言葉を交えて称賛の紹介文を書いているのが『山猫』の作者、ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサの「教授とシレヌス」である。
 本稿ではこの両小編のテキスト空間に極力、視野を限定し、いわゆる人魚をモチーフとした「グロテスク」な作品の現代的な文化的表象について、「普遍的」と「人間的」、および「両義性」「越境性」のキーワードを手掛かりに論究することを目的とする。