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教員情報 |
タナカ ノリヒロ
TANAKA Norihiro 田中 則広 所属 淑徳大学 人文学部 表現学科 職種 教授 |
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発表年月日 | 2025/03/08 |
発表テーマ | 福音と情報の架け橋~韓国の教会と北朝鮮向けラジオ放送~ |
発表学会名 | 日本比較文化学会 第64回 関東支部例会 研究発表 |
主催者 | 日本比較文化学会関東支部 |
学会区分 | 地方学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 東京未来大学 |
概要 | 北朝鮮=朝鮮民主主義人民共和国では厳格な情報統制と宗教弾圧が行なわれており、外部情報やキリスト教信仰に関する情報の流入が極めて制限されている。こうした状況下で、韓国のキリスト教系団体が運営する放送局は、福音の伝達と生活に役立つ情報の提供を行なっている。
本報告では、これらのラジオ放送の概要と役割、直面する課題について考察した。その結果、教会によるラジオ放送の主な役割として、(1)宗教的支援の面では、聖書の朗読や説教を通じて、北朝鮮内部のキリスト教徒が信仰を維持できるよう励ましてきたことが確認された。(2)情報提供の側面では、厳しい統制下にある住民に外部の情報を伝え、世界の動向や韓国社会の実情を知らせることで、意識の変化を促していることが分かった。(3)人道支援としては、健康や衛生など生活改善につながる実用的な情報を発信し、人々の暮らしを支える役割も担っていることが明らかになった。 しかし同時に、北朝鮮の政府機関による電波妨害や、放送聴取者の安全確保といった技術的・政治的な課題が存在している実態も浮かび上がった。 |