カンノ ミチオ   
  菅野 道生
   所属   淑徳大学  総合福祉学部 社会福祉学科
   職種   教授
発表年月日 2024/06/16
発表テーマ 支援の「終結」の実態からみえる被災者支援の課題-岩手県における生活支援相談員活動データの分析から-
発表学会名 日本地域福祉学会第38回大会(文京学院大学)
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 佐々木 美樹、田中 尚、菅野 道生、斉藤 穣
概要 本研究は、相談員活動に関するデータ分析を通じて、相談員による見守り支援の「終結」の特徴についてその一端を明らかにすることを目的として実施した。
本人の死亡や入院・入所・転居等によって「終結」に至ったケースが79.8%(91件)と全体の約8割を占めた。本人の申し出によるものは11.4%(13件)、社協の判断によるものは8.8%(10件)であり、「終結」の大多数が死亡や入院・入所等、本人の状況変化によるものとなっている。一方で、一般施策やインフォーマルな支援等へのつなぎによって「終結」するケースは、現状ではごくわずかである。こうした結果の背景として考えられるのは、第一に見守り対象世帯の高齢化が進んでいることがある。また、それに加えて、震災から長期間が経過した今なお、「被災者支援」の対象にとどまっている世帯は、抱える課題が制度のはざまにあり、かつインフォーマルな支援にもなじみにくい等の特性があることも推測される。