ナカノ マサアキ   
  中野 正昭
   所属   淑徳大学  人文学部 表現学科
   職種   教授
発表年月日 2003/05
発表テーマ 『トスキナ』伝説──松本克平による浅草オペラ『トスキナ』論の誤謬と問題点──
発表学会名 日本演劇学会分科会・日本近代演劇史研究会・例会
単独共同区分 単独
開催地名 立女子大学
概要 貘与太平「トスキナ」(1917)は、1970年代に松本克平が紹介して以降、アナキズム的な内容を持つ特別な作品として、また浅草オペラの政治性を示すものとして知られてきた。しかし大正期に雑誌『オペラ評論』に掲載された戯曲を読む限り、松本が紹介した梗概、登場人物等には致命的な誤りがあり、従ってその解釈にも疑問がある。本稿では、雑誌掲載の戯曲と当時の劇評等をもとに「トスキナ」を改めて紹介し、検証し直した後、同作が政治的アナキズムではなく、未来派やダダイズムの影響を受けた美学的アナキズムのもとに執筆されたことを明らかにした。